Atypical / ユニークライフ ~兄妹かわいい


シーズン1は全8話。短く感じた。主人公が自閉症スペクトラム障害ということは考えすぎずに、家族の物語、10代の男の子の成長物語として観る方があっていると感じた。このドラマを観る前に、ドキュメンタリーや本で関連したものを観ていたこともあって、家族の様子や本人の考えることなど、少し予備知識があったからかもしれない。

それぞれ人ごとに感想をまとめていく。

サム(Keir Gilchrist
女の子とのデートに興味をもったことがきっかけで、だんだん社会参加するようになる18歳。こういうキーア・ギルクリスト観たいっていうわかりやすい役柄。繊細で、人付き合いが苦手で、女の子にいい具合に尻に敷かれている優しい男の子。


母・エルサ(Jennifer Jason Leigh
母親業から解放されたい願望が強いけど、子離れはまだ寂しい感じ。ジェニファー・ジェイソン・リーはイメージにぴったり。カースト上位でも内面は真面目でちょっと隙もある。自分がかわいいこと知ってても嫌味にならない清潔感はさすが。

父・ダグ(Michael Rapaport
息子との付き合い方がつかめなくて、運動ができる娘との方が楽。だけど息子と男同士の話をできるようになってから、自信を取り戻してきた。いい感じの空気読めなさが、マイケル・ラパポートの白熊みたいな見た目とあって、ゆるキャラポジション。

妹・ケイシー(Brigette Lundy-Paine
1年生だけど学校の陸上選手の中で1番。家の中でどう頑張っても自分が優先順位1番になれないことを納得しちゃっているのか、陸上命。兄のことをうっとおしいがりながらも自分が守ってあげないとってしていたり、強がっていても甘えたり、ギャップがかわいい。ブリジット・ランディ=ペインの中性的な見た目もこの役柄にあっている。


ザヒード(Nik Dodani
サムのバイト友だち。同じ学校じゃない。人生経験豊富な先輩としてサムに色々アドバイスする。いい意味でサムに気を使ってないところがいい。これくらい押しが強いウザさじゃないとサムとやり合えないのかも?

ペイジ(Jenna Boyd
サムの学校の生徒。ペイジの方からサムに声をかける。お節介が度を越すこともあるけど、サムのことを理解しよう、歩みよろうとした初めての同年代の女の子なのかな。


エヴァン(Graham Rogers
ケイシーが助けた子の兄として知り合う。サムたちの学校を退学になって今は別の学校に行っている。グラハム・ロジャーズの見た目が『アメリカン・ホラー・ストーリー』のエヴァン・ピーターズに似てて(役名もエヴァン)それだけで好印象。エヴァンは自分が理不尽な目にあったことがあるからか、“普通”みたいな型にはまらないところがいい。

兄妹かわいい


【関連して観たもの】
Life, Animated / ぼくと魔法の言葉たち  (2016)
ディズニー作品がきっかけでコミュニケーションできるようになった男の子のドキュメンタリー。学校を卒業して自立の一歩を進む様子が描かれている。ディズニー作品への愛がすごくて、大好きなキャラクターの声優さんにサインをもらう場面とか最高によかった。

Asperger's Are Us / アスペルガーザらす (2016)
自閉症スペクトラム障害のメンバーだけで構成されたお笑いグループのドキュメンタリー。自閉症の子どものためのキャンプで1人はサポーター、他は参加者として知り合ったメンバーたち。年齢、家庭環境などを超えた友情物語。

Louis Theroux: Extreme Love - Autism / 愛と闘病:自閉症 (2012)
アメリカにある自閉症のための学校を中心に取材したドキュメンタリー。小学生から高校生まで幅広い年齢の子どもたちを取り上げていた。家族の様子も詳細に映されていて、ドラマとは違った現実が見える。

La llamada / ホーリー・キャンプ! ~女の子を元気にするミュージカル


今年観た中で1番好きな女の子映画かもしれない。「とりあえずやってみる。後悔とかもやってみないことにはわからない」というポジティブなメッセージを、明るく軽いテンションで、ホイットニー・ヒューストンの曲に乗せて描く。

10代の女の子マリア(Macarena García)とスサナ(Anna Castillo)は、教会のサマーキャンプを抜け出してクラブへ遊びに行き、お酒を飲んで薬もやる。“みんないい子たち”の中の問題児。そんな彼女たちを特別指導するために、革新的なシスター・ベルナルダ(Gracia Olayo)がやってきた。こういう展開だと、先生が体当たりで子どもにぶつかって、何かためになる良いことを言って、不良たちを更生させるのかなって想像したら、ベルナルダは音楽の力を信じていて、歌と踊りで立ち直らせようっていう、革新的が思っていた以上に変な方を向いていた。そこからはもう、かわいい!楽しい!笑!泣……って感じでどんどん進んでいった。音楽がいい切り替えになるし、歌詞でうまく説明していたのがよかった。

ベルナルダの扱う音楽が道徳的でお遊戯みたいなものだったから、若いシスター・ミラグロス(Belén Cuesta)からは、現代っ子の彼女たちにこの曲では無理だと言われてしまう。ミラグロスは、何か事情があって若くしてシスターの道に入ったよう。今を生きる若い2人に刺激され、かつての思いをよみがえらせて、自分の進む道に迷いを抱くようになる。そんな悩みを抱えたミラグロスと、自分のプログラムに自信をもっているベルナルダが歌う「Eres mi religión」って曲がすごく楽しかった。


マリアとスサナの友情と成長の物語もぐっとくるものがあった。これまでずっと一緒にいて、同じもの好きになって、同じように行動してきたけど、ちょっとしたことですれちがいは大きくなって、離ればなれになってしまう。今までと違うように過ごすと、違うものが見えてくる。そうして新たな世界が開かれ、大人への一歩を進む。

ひとりで思いつめて苦しんでいたことでも、相手にすっかり話してしまえば、自分が考えたように相手も同じ気持ちになってわかってくれる。それだけの時間を一緒に過ごしてきた親友の大切さにも離れたからこそ気づくことができた。真面目でしっかりしたマリアと人懐っこくて軽いスサナの印象も、だんだん見ていると、初めてのことに怖がるマリアをどっしりと支えるスサナっていうように色々な部分で2人がうまく機能していることがわかってくる。最初はチャラい不良って思っていたのに、2人ともいい子でかわいいって思うようになった。

クラブの大勢の客のなかで2人の女の子が自分たちだけのダンスをするシーンが好きすぎる。若い無敵感。


2人のユニット曲のタイトル「Lo hacemos y ya vemos」がこの映画の主メッセージだと思った。

この話はほぼ4人の女性キャラクターたちだけで描かれるんだけど、元々は舞台から始まったということを知って、なるほどなと思った。彼女たちの世代の違いをつなぐのは音楽。それがホイットニー・ヒューストンっていうのがわかりやすくていい。サマーキャンプと宗教のブレンドは軽さと楽しさにブラックユーモア足したっていう盛り具合。

ラテンビート映画祭で、2人の監督であるハビエル・カルボ、ハビエル・アンブロッシが主演のマカレナ・ガルシアとプロデューサーたちとともに来場した。2人は若くておしゃれで、製作の話もDIYな感じで、いまどきのクリエーターって感じがすごくした。




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