Life Partners ~2010年代の都会の女子、30歳を前にしての悩み

by - 3/31/2015

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親友といるのが1番居心地良くて、特定の相手はいなくて、将来についてまだ未定で、でも30歳が近づいてくるから何かいろいろ考えちゃってうまくいかない…って話。親友のうち、ひとりはまだ学生気分のままでふらふらしているけど、もうひとりは地に足つけて次の段階へ進んでいるってのは最近だと『フランシス・ハ』を思い出すけど、そういえば、『ゴースト・ワールド』もそんな話だったよねって思い出した。ただ、『ゴースト・ワールド』は高校卒業と同時にその問題が迫ってくるのに対して、『フランシス・ハ』やこの映画では30歳を前にしてって年が違う。それが、郊外と都会(NY、LA)の差なのか、2001年の映画と2010年代の映画の差なのか?まあ、2010年代の都会の女子は30歳を前にしてそういう悩みに直面している割合が高いってことは確か。

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FrancesはNYの子なので、移動は徒歩(走り)か地下鉄だったけど、LAのSasha(Leighton Meester)とPaige(Gillian Jacobs)の移動手段は車(2000 Ford Focus / 2010 Toyota Prius III via)。信号待ちでのけんかや、ながら運転による事故、ドライブスルーなど車がらみのねたも豊富。

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そして、この物語が少しねじれているのはSashaが同性愛者ということで、ゲイパレードやレズビアンネタのつっこみ(レズビアンには何でJenって名前が多いの?とか)が描かれている。Sashaは親にすでにカミングアウトしてるのかどうかわからないけど、親はミュージシャンの夢を応援していて、お金の補助もしている。お金の問題と言えば、Paigeの方は母親と一緒にランチしたときに、それまでは自分の分も払ってもらってたのに、割り勘になったことが変化だと言っていた。将来は自分が養っていかなくてはいけないってのを実感して慌てていた。この作品は、置いていかれる側だけでなくて、次の段階へ進もうとしている方の悩みも描いているところがよかった。

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いままで2人でしていたことを3人でやってみても、それはやっぱり2人のときとは同じでないから、同じ居心地のよさや楽しさは感じられない。ピンクのワインを飲みながら、リアリティ番組を見たり、子どもの頃の遊びをしたりってことができなくなることで自分の大切な一部を失う寂しさ(ガールズナイトはリアリティ番組を見るのがお決まりなのかな)。

年を重ねるとまわりには結婚や長く特定の相手と付き合っている友だちが増えてきて、そういう子たちは相手同伴で集まることが増えて、シングルの友だちはその中には入りにくいから、シングルはシングル同士で集まることが増える。そうやって、仲良しのグループが変わっていくことがある。今、東京にいる私もそういうのを実感する。だからこそ、『フランシス・ハ』やこの映画がすごく響く。変わっていくことを受け入れて、それでも自分らしく生きていく希望をもらえる作品。

Paigeが付き合う相手のTimはもう本当に男の子(文化系寄り)って感じの人で、それをAdam Brodyが演じてるから好感度が上がった。共演のレイトン・ミースターとアダム・ブロディが結婚したとき、ブレアがセスと結ばれた!って海外ドラマファンとしては興奮したけど、この映画でのレイトン・ミースターはお姫様感ゼロで、さっぱりしたいまどきの女の子を好演してた。

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