Year Of The Carnivore ~肉食に目覚めた喪女

by - 6/19/2012


カナダ映画って英語なのに、あんまり入ってこなくて(有名な人が出てないから?)もったいない。
最近では、アメリカ進出しているカナダ俳優も多いので、俳優で映画を観る人だったらカナダ映画を観たいと思ったことあると思う。
第22回東京国際映画祭で『少年トロツキー』(原題:The Trotsky)がやっていたのを後から知った時はちょっとショックだった。そして日本語でDVD化もされていないので、これからは映画祭チェックをマメにしようと思った。

で、これを観たいと思ったのきっかけはMark Rendall。赤毛好きが反応した。
日本だと『たった一人のあなたのために』で観ることができる。中性的な役でいい味だしてた。

この話の主人公の女の子、サミー(Cristin Milioti)は、冴えない見た目で、人付き合いがほとんどない。
スーパーで私服警備員として働いてて、いつも男の子のような格好をしている。
そして、売れないバンドマンのユージーン(Mark Rendall)に片想いしている。
でも、せっかくユージーンとベッドに入っても、良い雰囲気のところで笑い出してしまうサミー。
そしてユージーンは去り、彼はもう次へ進んで派手な女の子と遊んでいる。
「じゃあ、ちゃんと練習してから再アタックしよう」って、スーパーで男をひっかけて練習しようとするんだけど……。
サミーはいつも一生懸命にやってるんだけど、どうしても悪いほうへと転がっていってしまう。
そんなサミーのどんくささだったり、かわいい女の子になれない言動をくすっと笑えるように描いていく映画。
サミーは、日本だとこじらせ女子とか喪女って言われるのかな?
そしたら、タイトルのCarnivoreって肉食って意味なので、肉食に目覚めた喪女。タイトルに書いたけど、ちょっと強烈?
でも、セックスに猪突猛進な女の子の話を、気の抜けたゆるい感じで、ちょっとインディ(サブカル?)寄りのセンスで描くので、かわいらしい、女の子向けの映画になっている。
全体的に、『君とボクの虹色の世界』に近い世界観だなと思った。
あと、これを見たより後になるんだけど『Tiny Furniture』。
監督・脚本のSook-Yin Leeって、『ショートバス』に出てたアジア系の女優さんだって知って、セックスをテーマにしてポップに仕上げているのに納得した。


サミー役の女優さんが、かわいいともぶさいくとも言えない微妙なところもすごくいい。無表情でぼさーっと喋ってる時は、ちょっと不審者オーラ出してるんだけど、ドレスを着てメイクをするとすっごくかわいくなるからびっくり。
ちょっとMaggie Gyllenhaalに似てるかな?

この映画で1番キュンと来たシーンは、ユージーンがつれないので、自分が楽しむことにしたサミーが、ライブ中にモッシュに紛れて激しく騒ぐところ。
サミーは子どもに間違われるくらい小柄なのに、大きな男の背中によじ登って体当たりして、テンションに任せて興奮してる。
しかも、それをステージ上から見たユージーンが、いつもと違うサミーの様子にダメージ受けてるの。
「ああ、彼女は俺を越えたんだ」って。
計算じゃなく、意中の男を落としたサミーかっこいいと思った。
でも、彼女はそれに気付いてないので、この後も変な方向に進んでいくんだけど。

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